作文で国語力をさらに磨く
宿題を振り飛車的に捌く
本稿は時間がかかる作文の宿題を逆手に取り、攻めの一手に転じる「国語力アップの戦略」についてです。
作文が宿題に出されるようになった。
子供の通う小学校から、週末は作文が宿題に出されるようになりました。専用の作文ノートに書いて提出します。題は自由で長さも自由。最後のページに空きができたら挿絵を入れるというお約束です。
作文を宿題とする真意は…
とりあえず文を書くことが好きになるための指導なのでしょう。添削の文面からは「子供の成長を喜んでくださっている」純粋な気持ちが溢れており、「良い先生に当たった」と感じております。
作文は面倒くさい?
書き終えるのに2〜3時間程度かかるので、作文を書く日は宿題以外の学習はできなくなります。最初の頃は「さっさと終わらせていつもの家庭学習やって!」という感じで、作文を邪魔者扱いしておりました。
しかし現在は作文を重要な学習テーマと考え、じっくり書かせて充実したものに仕上げさせています。つまり考え方が真逆に変わったのです。そのきっかけは時間がかかりすぎることでした。午前零時を回っても終わらないことがあり、子供の文章力があまりにも稚拙なことに辟易したのでした。
作文で国語力を磨けば一石二鳥
小学校の宿題に作文が出される前は、家庭学習の中で独自に文章力を高める訓練をしてきました。動画のレビューを書かせるなど簡単な文章を書くトレーニングです。
参照:好きなもので文章力を高める工夫
しかしさらに本格的な長文を書かせるには、この学習だけでは不十分だったようです。子供に作文を書かせると、テーマだけを決めていきなり書き始めます。思いついた順に適当に書いていき、書くことがなくなればそこで終わるという感じ。なのでたいへん読みにくく内容が把握できにくく支離滅裂になることもあります。そこでへたくそな文章についてアドバイスを与え、何度も書き直しさせ仕上げることになります。
そういう面倒な作業を毎度毎度繰り返すうちに、小手先で済むレベルではないこと。そして「作文」というテーマを与えられて、そのチャンスをどう使うかはそれぞれの保護者しだいであることに気づいたのです。そのとき「どうせやるならペンで飯を食っていけるぐらいに鍛えてやろう」と決意しました。面倒な作文を逆手にとって国語力を鍛えればそれでいいと考えるようになりました。
作文の宿題に魂を入れる
宿題に対する立ち位置の違い
小学校では「いつ、だれが、何を」等々5W1Hの前段階を指導しているようです。それはもちろん必要なことですが、そこから先の指導がありません。いつまでたっても「いつ、だれが、何を」だけ頑張っているなんていかがなものなのでしょうか。
進み方は子供それぞれに個人差があるにしても、無策すぎる印象を受けました。ただし小学校は学習指導要領に従って行うわけで先生のせいではありません。むしろ担当の先生には、限定された中で作文の課題を与えて頂いたことについて感謝すべきと考えております。
おそらく作文は国語教科を補完する意味合いの宿題なのでしょう。だから突っ込んだ指導はやらないのだと思います。しかし携わっている保護者としては子供本人の伸びしろをそのままにしておくわけにはいきません。そこでとりあえず文章力を鍛えるために、私が独自に指導の方向性を考えることにしました。
文章力養成計画
下記のことを学年末までに仕込みます。
- 書くネタを抽出する方法
- 表現方法
- 文章全体の構成
閃きをメモっておく、独りブレーンストーミング
接続詞の使い方、比喩、具体化・抽象化、因果関係(why,because)、言い換え、対比・同等、強調
起承転結、倒置、結論を先に書く方法、体系的に書く方法
ふくしま式を適宜加えていく
こういうのを作文の宿題を通して教えていこうと思っているのです。なお上記はふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集に書かれている内容+私が人生経験を通じて体得した内容となっております。ふくしま式は国語力を鍛えるのに打ってつけの優れた教材で筆者は惚れ込んでおります。ただしやりっぱなしで学んだことを日常使わなければ「本当の実力は身につかない」と常々思っておりました。面倒と思っていた作文の宿題をふくしま式と掛け合わせることで、「上手く捌けるといいな」と考えております。
実践
まずは何を書くか洗い出すことを教えました。突っ込みが足りないことを具体的に指摘するようにしています。
※今後の進捗状況をこの項に追記していくことにします。
今後について
小学校の宿題である以上、先生との関係も良好に保っていかないといけません。出過ぎたマネと思われないように、少しづつ改良を加えていくつもりでおります。
挿絵は図形の勉強になる
やって見せて、やらせてみる。
挿絵を描かせてみると保育園レベルの絵を描くので、もっと実写的に描くように仕込んでいるところです。例えば「座っている絵」が描けないのです。どう描いていいのか見当もつかない感じ。そこで突き放して苦労させるのもいいのですが、絵描きにするわけではないので時短のため「私が手本を描いてみせて練習させる方式」で行きました。絵を描くトレーニングを積めば空間把握能力が鍛えられると思いました。
また、立体的に描く練習もさせています。例えば「台に上っている絵をどうしたら描けるのか思いつかない」と言ってきました。それで「算数の問題集に載っている直方体を参考にすればいいんじゃないの」とアドバイスしたところ何とか描けました。やってみて上手くできたところを次に生かすようなアドバイスを心がけています。