未就学児に割り算を教える。
我が子の個性をつかみ、覚醒させることこそが早期教育だと思っております。
先月の予告どおり、今月は次女(年中児)に割り算を教えました。
長男(年長児時代)の割り算学習に、さらなる改良を加えました。
その結果短期間で習得し、確実に実力が備わったと実感しております。
小学生と幼児では「教え方は別物」と考えるべき。
幼児期の思考力は未熟
割り算は足し算・引き算・掛け算が土台となり、習得可能になる計算です。
だから加減乗算が、全てできるようになってから取組むべきでしょう。
その点では小学生でも幼児でも同じです。
ただし小学生に対する教え方を、そのまま幼児に当てはめようとしても無理があります。
幼児は複雑な思考が、小学生ほどには開拓できておりません。
幼児でもできる割り算の解き方を、教える側が考えてあげないと難しいことでしょう。
筆者の教え方の基本
理屈よりも、やり方を教えることに徹しました。
小難しいことは、習熟した後でじっくり教えます。
ざっくり言えば、下記のイメージです。詳細は後述します。
思考が伴う作業は小さなステップに分割して、さらにプロセス化してやる必要があります。
これは大人が食べるステーキを、幼児用に切り分けて与えるのに似ています。
ナイフが使えない幼児のために、一口で食べられるように切って盛り付ける…。
ステップを小さく刻むほど、1ステップ当たりの「計算の難易度」は低くなります。
各ステップを合理的に組み上げて、一連のプロセスを作ります。
後はそれを繰り返し練習させて、仕込めばよいのです。
感情をコントロール
幼児の行動は、理性よりも感情に走りがちです。
我が子(年中児)の場合、負けず嫌いでギャン泣きすることがあります。
泣くと勉強どころではなくなり、気を静めるのに時間がかかります。
感情をコントロールできるように、サポートする必要があるのも幼児ならではですね。
「割り算の初歩」を教える⇒実践編
先月末に「掛け算の意味」を教えたので・・・
その流れに乗って割り算についても、意味を教えてみました。
これはあくまでも、学習の”取っ掛かり”に過ぎません。
掛け算と割り算は「同じところもあるけれど、違うところが多いんだよ」ぐらいの感覚です。
割り算の深い意味は割り算のやり方を習得してから、じっくりと教えてみたいと考えております。
とりあえず、休日を利用して午前中に割り算の意味や初歩を教え、時間をおいて夕方から筆算を教えました。
掛け算には出てこない「あまり」について、丁寧に教えました。
あまりの意味を知っていると、後で筆算を教えるときにやりやすいです。

割り算はというのは、こういう式のことだよ。
⇒「割られる数」「割る数」「答」「あまり」で、出来ているよ。
具体的に例を挙げて、やってみせます。

12÷3は12個のパンを3つずつに分けること。
⇒この場合は、ちょうどみんなに3つずつ配って、あまりは出なかったよ。
次は本人にやらせてみます。

13÷3は13個のパンを3つずつに分けること。
⇒この場合は、みんなに3つずつ配ったら、1つあまったよ。これが「あまり」なんだ。
同じように14÷3、15÷3、16÷3の要領で、割られる数を1ずつ増やしてやらせてみます。
「割られる数」と「割る数」の組合わせ方で、「答」と「あまり」が変わるのが理解できればミッションクリアです。
掛け算に着目させるため、あまりの出ない割り算で計算の仕方を教えています。

18になる3の段は、何だろう?
⇒三六 = 18 だから答は6になるよ。
割り算で「掛け算をどのように使う」のか、認識できればOKです。
さらに問題を解かせて、記憶を定着させます。
「割り算の筆算」を教える。
割り算を教え始めたその日に、あえて筆算を教えました。
その理由は・・・
筆算だけ独立して教えると、幼児は別物の感覚でとらえる恐れがあるからです。
筆算をセットにしておくと、つながりがわかりやすいです。
実際の教え方
始めに、割り算のイメージ図(下記)から入りました。

書く場所が決まっているから、覚えてね。
二桁÷一桁の割り算
具体的に例を挙げながら、進めていきます。
26÷8を例にすると・・・
- 8の段を8×1=8から順番に言っていく。
- 26より大きくなったら(8×4=32)、その前(8×3=24)の3が答えになる。
- 一人でやらせてみる。※適宜にサポートを入れながら。
- 「割られる数」「割る数」「答」「あまり」について、結果を一緒に確認していく。
⇒残った2が「あまり」となる。
演習させつつ、「割られる数」「割る数」「答」「あまり」を色鉛筆で囲ませています。

割ろうとしている数を、見ながら〇の段を言ってね。
掛け算が大きくなったとき、すぐに気が付きやすいから。
演習問題
始めの一週間
一週間程度、下記の問題を毎日演習させました。
三桁以上÷一桁の割り算をレクチャー
一週間後に「三桁以上÷一桁の割り算」について、下記を用いてレクチャーしました。
⇒何度も繰り返し、習得するまで寄り添いました。
その後の演習問題
その後は月末まで毎日、二種類を交互に演習させていました。
- トレーニング用(1)
- トレーニング用(2)
しばらくは、このレベルの問題を続けさせたいと思っています。
習熟したら割る数の桁数を、増やしていこうと思っております。
参照:割り算を教える(長男が年長の頃の記事)