子供の学習効率を高めた「筆者の戦略」
早く覚えられた理由は?
次女(5歳1ヶ月)は幼稚園の年中児で、先月までに足し算引き算をマスターしております。
今月は九九を習得しました。
マスターするのに掛かった日数は、ちょうど3週間。
長男に教えた時(5歳8ヶ月頃)は、7週間掛かりました。
参照:5歳8ヶ月の学習記録(長男)
そこだけ断片的に見ると、圧倒的に次女の出来が良いわけです。
「差」には理由がある。
しかしながら「差があるのは当然のこと」で、筆者の戦略上仕方がないものです。
簡単に言うと、
長男の時はゼロからのスタート、次女の学習は既に環境が整っているため速いのです。
(→後述)
次女と長男を同じ月齢時点で比較すると、学習能力はほとんど一緒だと思っております。
本稿の前段では「3年前と何が変わって、学習効率が向上したのか」、筆者なりに振り返りました。
後段は九九の指導について、具体的な実践例を交え解説します。
兄妹それぞれ、モチベーションの与え方を変えた。
「勉強したい」というモチベーションは、人それぞれです。
長男に比べ、次女は能動的に学習します。
二人の学習に対するモチベーションの質は、全く異なります。
長男には長いスパンで、ものを考えさせた。
長男には「将来困らないように勉強する」という、長期展望をモチベーションとして与えました。
このスタイルに即効性はありません。
なぜなら、この瞬間を頑張ったからと言って、将来が変わるかどうか即座に見えるわけではないからです。
しかし、勉強が進み実力が付いて、学年が上がれば上がるほど、
「僕がやってきたことは正しかった」と、実感するようになります。
今の長男は正に、その路線で着々と進んでいるわけです。
ボディブローを打つようにじわじわと、ラウンドが進むほどに効いてくる良い戦術だと思っています。
ちなみに長期展望をモチベーションとする場合、いったん始めたら「成果が見えるまでガッツリやる」ことが必要です。
中途半端はいけません。
挫折すると「現実との乖離や矛盾」が、心に残ることでしょう。
だから失敗は許されません。
長男の時は物量作戦で、筆者の時間とエネルギーを惜しみなく注ぎ込みました。
無理も根性で乗り越えた感じです。
だから、ある意味で長男と筆者は、「戦友みたいな関係」になりつつあります。
次女には自発性を育てる戦術で
次女は自分から「勉強したい」気持ちが、とても強い子に育ってきております。
次女に学習させるときは、短時間で集中的に行います。
本人の「勉強したい」という気持ちを最大限に高めて、一気に濃密に行います。
無理強い(むりじい)はしない
本人の性格に合わせた進め方が、何よりも重要と考えております。
次女は自分がお姫様でないと気に入りませんから、無理は禁物と考えております。
ただし「ちょっとの無理」を、いっぱいさせるようにしています。
「6×7=42を間違えたから、6の段からもう一回やって!」のような・・・
「ちょっとの無理」をさせることは、大いなる進化につながります。
「無理」と「ちょっとの無理」との判別は、その子供の本質がわかっていないと難しいかもしれませんね。
「自分も仲間に入りたい」がモチベーション
次女は「他人に負けたくない」「兄よりも自分を一番にかまってほしい」と常に思っているので、そこを利用しました。
最初は私のほうから「お兄ちゃんのそばで一緒に勉強しよう」と、誘うようにしておりました。
やるとなったら、次女のサポートに専念するようにしています。
その流れが定着してくると・・・
長男が宿題をしていると、「そろそろ勉強する」と言って自分から寄ってくるようになりました。
筆者と長男の関係に、次女を巻き込んだ形ですね。
自ら発願するわけですから、学習効率が良いのは当然かもしれません。
「難しい勉強でもわかるようになる」のが、楽しいようです。
次女の学習効率が高いのは、次女単体の地頭ではなく「長男を含めた学習環境」にあると考えます。
共通仕様⇒できるようになったことが「ご褒美」
二人それぞれに対する戦術は違っていても、変わっていないことがあります。
それは「勉強を続けるメリット」を、子供たちに感じてもらうことです。
よく、勉強した後でシールを貼ったりハンコをついたり、楽しみを与えながら
目に見える形で「楽しいご褒美」を与えながら、学習習慣を身につけさせる方法ってありますよね。
ちゃんとできたら、
ノートにアンパンマンシールを貼れるとか、専用カレンダーを用意するとか・・・
そういうことが上手な方を尊敬します。
残念ながら、筆者はそういうの苦手なんですね。
それゆえに「できるようになったこと」こそ、ご褒美(喜び)と感じられるように子供を育てています。
九九の学習の実践例
ここからは次女に九九を覚えさせた現況について、書かせていただきます。
九九は暗記物です。
ゆえに、暗記に焦点を絞った「工夫」が必要と考えました。
一日の学習を、三回に分ける。
幼稚園に行く前に一回、帰ってから一回、入浴後に一回の計三回、九九の練習に充てました。
時間はトータルで30分くらいです。
つまり時間を空けて、何度も反復させたことになります。
具体的な練習方法は、次のとおり。
二の段から始め、十分に覚えきるまで次の段に進まないこと。
歌を歌うように唱えられたら、次の段に進みます。
九九は歌の練習と同じ
基本的に口述のみで、歌の練習をする感覚で行います。
書かせたりしません。
これは歌の歌詞を覚えるときに、歌って覚えるのと一緒です。
各段を3つのパートに分けます。
- ×1〜×3
- ×4〜×6
- ×7〜×9
私が手本を示して、そのとおり口真似をさせる繰り返し。
一つのパートを10回やったら、今度は一人で唱えさせます。
パートごとの練習が完全になったら、全パートを通し何度も繰り返させる。
間違えたら訂正させて、やり直しさせます。
毎回既習の段を、最初と最後にそれぞれ二回ずつ唱えさせます。
「上り・下り」はやりません。「上り」のみです。
その理由は、なるべく早く「書かせる練習」に入りたいからです。
書かせる練習は、下記のとおり「ランダムアクセスな作業」です。
答そのものを、ズバリ書く練習。
ゆえに「上り・下り」を唱える練習よりも、実戦的です。
書かせる練習
九九を掛け算の計算につなげる。
九九を唱えられるようになったら、一桁同士の掛け算を練習させます。
すなわち実際の数式と、九九とのすり合わせを行います。
毎日下記の表に、書かせて練習させています。
九九が完璧だとちょっとした掛け算の解説も、理解できやすくなります。
2×5=10 と、5×2=10 などなど、
同じ答えになる九九を、近くに配置するようにしています。
説明しなくても、自分からそのことに気が付きますね。
気が付いたら、すかさず
「掛け算は数字を入れ替えても答が同じになる」ことを、インプット(説明)します。
あとは零の段の意味も、同時に教えています。
零の段の意味がわかるようになると、筆算の指導がやりやすくなるからです。
とりあえず、答が瞬時に出せるレベルを目指し、トレーニングを続けています。