前回の投稿から、およそ一年が経過しました。
その間に長男の中学受験対策は、順調に進んでいたものの・・・
社会情勢の変化により、進路変更した方がよいという結論に達しました。
すなわち「中学受験をしない」=プランBという選択。
筆者は「中学受験しない」という選択肢を、一応考えておりました。
それは中高一貫校で6年間過ごすことが、必ずしも大学受験に有利に働くとは限らないからです。
現在、小学校が毎日出してくる宿題は、写経のように繰り返しを強いられ「求められるレベル」も低く足枷でしかありません。
仮に中高一貫校に入ると、やはり「たくさんの課題を強いられるリスク」はありますね。
そして土曜日にも授業があるわけで、やろうとしている家庭学習の妨げになるのではないかと思われるのです。
7時限の日には帰りも遅くなるし、公共交通機関の待ち時間も負担です。
プランBにおいて日々の生活は・・・
公立中学校に入学し帰宅部となり最速で宿題を終わらせて、家庭学習に専念する作戦を考えております。
さて前回の投稿以降、我が家の家庭学習はどうだったかというと…
長男の受験対策は、春休みを終えた時点で、一とおり終わりました。
4教科全てにおいて、
過去問等々初めてみる問題につき、制限時間内に解いて確実に8割は正解しますね。
難関校の過去問も普通の私立中学の過去問でも、合格ラインをクリアできています。
当方が行ってきた受験戦略は、長男の場合は有効だったようです。
あとは模試をいくつかチャレンジさせて、仕上げていく予定でした。
⇒夏休みあたりには、何か腕試しをさせようと思っておりました。
筆者の教育方針として、
長男に対しては、「何事も自分の頭で考える」ことを常々言ってきました。
そして書籍を読む力を養い、表現力を身に着ける。
その延長線上に家庭学習があること。
学習での自主性を重んじるとともに、参考書・問題集を読み込んで自分の考えに落とし込む。
上手くいかないときは、何が原因か振り返り「解決への道」を模索させました。
受験勉強を通じて、「自分を知って、自分の目標を定める。」ことを躾けてきました。
その結果が受験勉強にも現れ、自主性が発揮されるようになったと感じられます。
中学受験をテーマに学習のモチベーションを、継続できたことは何よりだと思っております。
ここまではポジティブな話です。
5月頃より・・・
筆者が中高一貫校で6年間過ごすことを前提にした話をしていると、長男本人の思いが薄れてきたことに気が付きました。
想いを吐き出すように促すとぽつりぽつり語り始め、彼の気持ちがわかりました。
それを受けて、筆者の考えを伝えました。
志望校(旧帝大工学部)に受かるには、「自分の頭で考える力」の有無で作戦が変わること。
中高一貫校(進学校)か受験塾に入って、その指導に縛られながら生活することが必須となる。
成績至上主義の世界なので、クラス内での成績を上げることのみを考えるようになる。
自分で大学受験の計画を立てて、進学校を超えることをやればよい。
ただし結果が良くても悪くても一切が自分の責任なので、その意味でのプレッシャーは掛かる。
あなたはどちらですか?
「自分の頭で考える力」に、自信と勝算はありますか?
と尋ねると・・・
「どちらにしても、自分には勝算はわからないと思う。」
「でも、自分の頭で考える道の方が、幸福になれそうな気がする。」
「自分の頭で考える道を、僕は選びたいと思う。」
と返してきました。
この受け答えに、成長を感じました。
それとともに中高がどこであっても、「この子は夢を実現する」という何かが感じられました。
意思が本物かどうか二ヶ月間様子を見た上で、進路変更を認めました。
そして夏休みに入ったら後戻りはできないことを伝えました。
とりあえず高校数学を早く終わらせることを指示し、高校物理&化学の書籍を買い与えました。
保護者としては本人の意思という理由だけで、方向性を決めるわけにはいかないので・・・
今の時代どちらが良いのか、社会情勢を鑑み考察しました。
現在の世相の悪さは、誰もが感じるところでしょう。
知り合いが経営するコンビニが閉店するというので、本人に理由を尋ねたら、
人手不足と電気料金の高騰が見込まれることを、嘆いていました。
その後、近隣の飲食店が数軒つぶれて、地区内の歯医者が一軒無くなりました。
行きつけの飲食店に聞いてみると、「食材が高騰しているからじゃないの?値段を上げると客が遠のくし・・・。」
「テナント料の値上げを迫られた。俺のところもいつまで持つかわからない。」
と、ボヤいていました。
受験する予定だった私立中学は、老舗なので身が固いと思われます。
でも築年数がそうとう進んでいる校舎が、現役で使われております。
比較的新しい校舎だけでは、容積が足りない様子。
大規模改修が必要かもと、見学の際に感じておりました。
建築資材が高騰していることは、ちょっと調べればわかります。1年前の倍に跳ね上がっている資材もざらです。
今後も上がることはあっても、下がることはなさそうです。
募集人員数が変わらないのに、大きな出費が今後予想されるので「危ないかも」ですね。
通学するのに、乗客数が少ない路線バスを利用することになります。
原油価格の高騰で、今後は便数が減らされることも覚悟しないといけません。
6年間を全うするには、マイカーでの送り迎えを想定するべきでしょう。
そこまで考えると「無理」という結論に至りました。
家内に相談したところ、「先のことはわからないけれど、あなたについていくしかない。」と返ってきました。
でも晴れやかな顔で、
「公立中学校ならお弁当作らなくて済むし、土曜も子供たちと居られるね。毎日早く帰ってくるし…。」
子供たちと触れ合う自由な時間があるのは嬉しいとのことでした。
学習の状況は長男が中学受験の4教科に取り組んでいる間に、
数2Bは長男の先を行くようになり、中学校の英文法も追いついたところです。
英数国理社で教えたことは確実にマスターするので、安心して見ていられます。
次女の場合は中学受験が消えたわけではありませんが、3年後の社会情勢はもっとひどくなっていることが予想できるので・・・
とりあえず長男と同じように、家庭学習を進めていこうと思います。
体ががっしりしてきて、身長が家内と同じくらいになりました。
いつも面白いことを言って、周囲を笑わせようとします。
クラスでの4教科の成績は、一応トップのようです。でも凡ミスをやらかすところは変わっていません。
字が少しまともになってきて、身なりも少しは気にするようになりました。
家庭学習を見る限り、自分で考える力が増していくのを感じます。
次女は好奇心が旺盛になりました。
自然科学が好きで、毎日何か質問してきます。
長男が歴史好きなところと、通じるところがありますね。
好きな教科を聞くと、国語を挙げてきます。
テストは教科を問わずいつも満点なので、クラス内の成績はおそらくトップだと思われます。
ただし体育だけは苦手です。
将来なりたい職業はケーキ屋さんとのことです。
最近は醤油や味噌などの発酵食品に興味を持ち、図書室から色々な本を借りてきて筆者にも見せてくれます。
微生物のことを色々教えたら、ますます興味を持つようになりました。
大学受験レベルを目指して、長男と次女ともに数2Bと英文法から適宜学ばせていく方針です。
長男と次女は数学2が終わり、数学Bをやっていました。
現在は数学的帰納法を、やっているところです。
本稿では夏休み頃にやった、積分とベクトルを少しアップしておきます。
子供たちや筆者にとって、もはや欠かせないもの。心の友みたいなものです。