計算力向上を意識したトレーニング

一歩先を目指したい小学生のために

連立方程式を通じて計算力を向上させる。

 本稿は方程式の教え方の続編です。小学校に入学したばかりですが既に方程式まで解ける我が子に連立方程式を教えました。解法を身に付けさせるトレーニングで特に注意したことがあります。それは・・・

答が分数になるものばかり出題する。

 筆者が中学生だった頃に連立方程式を習った記憶を辿ってみると、答がスッキリと整数になる問題ばかり解かされたように思います。子供目線ではそのほうが早く終わってよいのですけれど、子供に教える立場になって「頭脳を鍛えるにはもっと複雑なものにすべき」と思いました。特に小学生に教える場合には計算過程に分数や小数が交じるようにすれば、「分数の計算力」を高める効果が期待できるので一石二鳥です。連立方程式のやり方だけ覚えさせるのでは、せっかくの成長著しい時期なのにもったいないです。

小学生には「先に通分をさせる」のがおススメ


 x/3+y/4=1/6 という場面で、両辺に12を乗じるのが一般的なプロセスだと思われます。先に通分して行うと、その分の手間が一つだけ増えます。しかし小学生に教えるのであれば、通分をまずやらせたほうが分数の計算練習を兼ねることができて好都合です。もちろん両辺に12を乗じる方法も教えた上でですけれど。
 この要領で実際にやらせてみて言えることは「普通の式と方程式との”考え方の整合”が補強される」ということです。両辺に12を乗じるほうが簡単なので、そちらに乗り換えることはいつでもできます。
参照:方程式の教え方

大きい素数を意識した出題

 素数という概念を定着させるため大きい素数が出てくる計算を入れるようにしています。つまり分母と分子の最小公倍数が大きいものを選んだり、約分できるかどうかわかり難いものを入れてみたりしています。分数の教え方では約分の簡易的な手法として「2,3,5,7」の素数を意識させました。連立方程式が解けるくらいになると、そろそろもっと大きな素数に注目させてもよいと考えます。具体的には11とか13や17をはじめ2桁や3桁の大きな素数の倍数が、答の分母や分子に入るよう調整します。

連立方程式全般の教えるポイント
説明文を書くように促す。

 答を導き出すプロセスの要所となる式に@,A,@´,A´のように番号を振って、説明を加えることを教えます。筋道を立てて解いていくということを直感でできるように仕込んでいきます。高校や大学の数学では証明問題がたくさんあるし、理数系に進むのであれば方程式とは長いお付き合いになるので早い時期からセンスを身に付けさせたいと考えます。
 どんな文章を書かせるのかは論理的かつ親切心を強調します。

【例】

  • 代入法の始めにxを求めたいとき”@より”と書いておけば「あなた以外の人が読んだときにわかりやすいよ」
  • @を変形させてできた式にはと書いておくと「間違えに気が付いた時に直しやすいよ」
  • ”Aに代入”と書いておかないと見た人が「上の式の続きだと思っちゃうよ」

加減法を教えるポイント

加減法は「式−式」

「式−式」を理解させるには

 「式同士を足したり引いたり」というのが子供には理解しにくいことだと思います。筆者の家ではマクドナルドのハッピーセットを例に説明しました。ハッピーセットとはメインメニュー(ハンバーガーやチーズバーガーなど)とサイドメニュー(フライドポテトかコーン)と飲み物(ジュース類)をそれぞれ任意に選択し、オマケの玩具をそれにプラスするセット販売ですね。

 子供にとってはオマケが最も重要なわけですけれど。以前、ハッピーセットをテイクアウトしたときに玩具が入っていなかったんですよね。子供がギャン泣きしてしまい届けてもらった思い出があります。その鮮烈な印象を利用してレクチャーしてみました。

式というのはハッピーセットみたいなもの。

ハンバーガー+ポテト+ジュース+玩具=ハッピーセット

「玩具のあるハッピーセット」から「玩具をつけ忘れたハッピーセット」を引いたら何が残ると思う?と尋ねると、「玩具」と答えました。そこまで理解できれば、他のものでも大丈夫だと思い色々なものに置き換えて説明しました。
例えばこういう感じで・・・

代入法の出題はわざと面倒にする。

 筆者の中学校時代を思い出してみると代入法を意図する出題は、連立式の一方がx=2y+5みたいにそのまま代入すればよい親切なものばかりだったように記憶しています。今はどうなのでしょうか。簡単すぎるとレベルアップにつながりにくいので、解きにくい手数が掛かるものを代入法の練習問題に使うようにしています。
 代入法は変数に「別の変数を含んだ式」を代入してやるだけですが、いくつか教えるポイントがあるように感じました。

もう一方の式に代入しないと解けない。

 誤りやすい点として、@式から求めたxを@に代入してもyは出てきません。Aに代入しないといけません。このことが理解できるようになるには、やらせてみるに限ります。

【例題】
x-2y=1  @
2x-y=-1 A
───誤り───
@よりx=2y+1

@に代入すると
2y+1-2y=1

0=0 ×
───正解───
@よりx=2y+1

Aに代入すると
2(2y+1)-y=-1
4y-y=-1-2
y=-1 

加減法と代入法のどちらで解くか

 手数が少ないほうを選ぶに限ります。ただ、その見極めには先が読めることが前提となり、解きっぱなしではなく検証を併せて行わないとわからないままでしょう。筆者は我が子に同じ問題を加減法と代入法の両方で解かせて、先を読む力と勘を養うようトレーニングさせています。

実践例

 加減法と代入法を1問づつ掲載します。計算が複雑でたいへん長いです。小1とは言えキャリアを積んでいる息子ですが、このレベルの問題は1問解くのに20〜30分ぐらい掛かります。

加減法

 

代入法

 

文章題へのアプローチ

 変数を一つで処理しないといけない一元方程式に比べ、二元連立方程式は考え方が単純明快です。文章題における対応もシステマティックに整然と解けます。なので最初に方程式を教える時より理解してもらえやすいのではないでしょうか。筆者の場合は慎重を期して一元方程式との整合を理解させながらレクチャーしました。

同じ問題を比較整理する。
一元方程式 二元連立方程式

比較対照表

進め方

 一元方程式で一問解かせた後で、同じ問題につき二元連立方程式はどこが違うのか説明しました。その直後に傍に付き添いながら自分で解かせました。
 次に対照表を書きながら、どちらも考え方は同じということを説明しました。対照表(上の写真)では二元連立方程式の代入法において、「代入したところから始まるのが一元方程式」ということを詳しく教えております。

変数をxとyの二つ使うとわかりやすくなる。

 一通り分かったところで、間髪入れずに単純なものをたくさん解かせます。考え方がさらに整理されて定着します。

一元方程式 二元連立方程式

一元方程式で解く意味について

 高校や大学進学後は連立方程式で解ける問題であれば、わざわざ一元方程式で解く場面はないものと思われます。一元方程式は中学の定期試験や高校入試限定で意味があることになります。よって頭の体操的に同じ問題をどちらでも解けるように、今後も訓練させておきたいと思いました。

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