小数とは何か教える
整数だけの世界から小数を伴う世界にステージアップさせるには、それなりのプロセスを教える側が考えないといけません。年長児である我が子は人生経験が浅いので例示することが難しく、色々なことを教えながら多角的にアプローチする必要がありました。
長さの単位を教える
日常生活で小数を初めて体験するのが計測だと思います。その中でも長さの計測はポピュラーだし視覚的にもわかりやすいので小数を教えるのにはベストだと思います。
まずはm cm mm それぞれ読み方を教えて、それぞれのメモリの定規を揃え何度も繰り返し計測させてみます。我が子の場合、最初はmm目盛り尺を用いました。使ったのはメートル法を体系的に教える都合上1000mm(1m)のものです。
mmで計測できるようになったらcm尺の存在を教えて、「10mm=1cm」「1mm=0.1cm」を教えます。ここで初めて小数の概念を教えます。すなわち0と1の間には0.1目盛りの世界があり、さらに0と0.1の間には0.01目盛りの世界があるのだと教えるわけです。ただしここでは0.01目盛りに留めておきあえて深入りしません。0.001を教えても子供にとっては具体例がなくイメージが湧きにくいからです。
小数の足し算引き算・掛け算に触れさせる
我が子は年長児ですので概念的な話を理解するには限度があります。それで既に学んでいる加減乗除の小数バージョンを教えて繰り返し練習させることにしました。何か新しいことを学ばせるときに、幼児の場合は形から入らせるのが一番です。
小数の足し算引き算の筆算
小数点の位置を揃えて普通の足し算引き算を行います。計算後に小数点はそのまま下におろす。これは単純なのですぐにできることと思われます。
小数の掛け算の筆算
足し算引き算と同時に掛け算も教えます。なぜかというと手順の違いを覚えさせるためです。すなわち掛け算は右端を揃えます。小数点の右側にある数字の個数を調べ、計算後は同じ分だけの個数を右側に置いた位置に小数点を付けます。
小数の割り算を教える
割り算は小数点の処理に色々なパターンがあるので、最後にじっくり教えました。色々なパターンとは次の4つです。
余りが出ない計算
- 小数÷整数
- 整数÷小数、小数÷小数
小数点は動かさずに筆算する。商の小数点も動かない。
割る数の小数点を右に動かして整数に直してから計算する。割られる数の小数点も同じ数だけ右に移動する。商の小数点は割られる数で動いた後の小数点に合わせる。
余りを出す計算
- 小数÷整数
- 整数÷小数、小数÷小数
小数点は動かさずに筆算する。商の小数点も動かない。
余りに付ける小数点は割られる数の小数点をそのまま下す。
割る数の小数点を右に動かして整数に直してから計算する。割られる数の小数点も同じ数だけ右に移動する。商の小数点は割られる数で動いた後の小数点に合わせる。
余りに付ける小数点は割られる数の「動く前の小数点」に合わせる。
文章題(予定)
筆算を何百回も繰り返した後になりますが、たくさんの種類の文章題を解かせて概念を明確にさせようと計画しております。