単位の換算に強くなる

単位の換算に強くなる

単位変換の教え方。単位を別な単位に換算するのが苦手な子供に、具体的なわかりやすい方法で教えています。メートルとセンチメートル・ミリメートル。リットルとデシリットル・ミリリットルなど小学生に必須の単位変換の学習にお役立てください。

わかったつもりになっている子供に指導する。

単位変換がいまいちわからない

 子供に「873.45cmをmに単位変換」するように言ったら、100倍するのか1/100倍するのかで迷いました。そこで本当の意味ではわかっていないのだと気づかされました。また「m,cm,mm」「L,dL,mL」など長さや容積の単位換算に時間が掛かるので、問題点を洗い出し教え直す必要を感じました。

メートル法は子供にとって観念的な世界

 そもそもメートルは「地球の北極点から赤道までの子午線弧長の1000万分の1として定義される」とのこと。そういう一般人にとって縁遠い感覚を基準に、単位として理解せよと言われても無理があることでしょう。動物を1匹2匹と数えていくのとはわけが違います。そこで全ての単位変換について「普遍かつ身近」な教え方はないだろうかと考えたのです。

皿とダンゴの喩え

よく知っている物を使って教える

 おそらく「cmをmmに換算するやり方」を教える際に、定規を用いて「1cmの中に1mmが10個入っているよね…」みたいに教える人が多いのではないでしょうか。私の今までの教え方はそうでした。
 しかし子供にとって、そもそも定規は身近な物でしょうか?そのときに理解した顔をしていたとしても、「そういうものなんだ」で無理やり自分を納得させているのではないでしょうか。子供の理解を促すために、次のような教え方をしてみました。

大きな単位は皿、小さな単位はダンゴ

cmとmmを比較する際に「cm⇒皿、mm⇒ダンゴ」に喩えてみました。
cmという皿にはmmというダンゴが10個入る」と考えるんだよ。

 

同様に、「m⇒皿、cm⇒ダンゴ」
mという皿にはcmというダンゴが100個入る」と考えるんだよ。

 

同様に、「m⇒皿、mm⇒ダンゴ」
mという皿にはmmというダンゴが1000個入る」と考えるんだよ。

 

大きい単位⇒皿小さい単位⇒ダンゴ

 上記の考え方を繰り返し刷り込みました。

練習のさせ方

 上記の考え方をテンプレ化してドリルのようにやらせます。

【問題1】6873.45cmをmに単位変換せよ。

  1. 次の要領で書かせる。
  2. 6873.45cm =  m
       100cm = 1m

  3. 皿(大きい単位)とダンゴ(小さい単位)が、それぞれどちらなのかを見極める。
  4. 皿はmダンゴはcm
    1皿=100個

  5. 皿の数がわからなければ割り算で、ダンゴの数がわからなければ掛け算をすればよい。
  6. 皿(m)がわからないので、100で割る。
    6873.45cm = 68.7345m

 

【問題2】6873.45mをcmに単位変換せよ。

  1. 次の要領で書かせる。
  2. 6873.45m =    cm
        1m = 100cm

  3. 皿(大きい単位)とダンゴ(小さい単位)が、それぞれどちらなのかを見極める。
  4. 皿はmダンゴはcm
    1皿=100個

  5. 皿の数がわからなければ割り算で、ダンゴの数がわからなければ掛け算をすればよい。
  6. ダンゴ(cm)がわからないので、100を掛ける。
    6873.45m = 687345cm

 

【問題3】6873.45mLをLに単位変換せよ。

  1. 次の要領で書かせる。
  2. 6873.45mL =  L
      1000mL = 1L

  3. 皿(大きい単位)とダンゴ(小さい単位)が、それぞれどちらなのかを見極める。
  4. 皿はLダンゴはmL
    1皿=1000個

  5. 皿の数がわからなければ割り算で、ダンゴの数がわからなければ掛け算をすればよい。
  6. 皿(L)がわからないので、1000で割る。
    6873.45cm = 6.87345m

 

【問題4】6873.45dLをmLに単位変換せよ。

  1. 次の要領で書かせる。
  2. 6873.45dL =   mL
        1dL = 100mL

  3. 皿(大きい単位)とダンゴ(小さい単位)が、それぞれどちらなのかを見極める。
  4. 皿はdLダンゴはmL
    1皿=100個

  5. 皿の数がわからなければ割り算で、ダンゴの数がわからなければ掛け算をすればよい。
  6. ダンゴ(mL)がわからないので、100を掛ける。
    6873.45dL = 687345mL

 

大きい単位と小さい単位が混在する表記について

 315cmを3.15mではなく3m15cmと小学校では表記させることがありますよね。単位が混在する表記方法について、計算のプロセスとしてはどう理解すればいいのかレクチャーしておきました。
 割り算(筆算)を用いると、こういうことになります。下記をご参照ください。

cm → mとcm表記に換算するには・・・
割り切れた答がm表記で、割り切れない余りの部分がcm表記

 

これは皿にダンゴを100個ずつ盛っていく喩えで説明すると子供にわかりやすいようです。
割り切れた答が皿の数で、割り切れない余りの部分が残ったダンゴの数

教え終えた感想

子供本人の感想

 今まで何となく答を考えていたけれども、ハッキリわかるようになったとのこと。答えが合っているかどうかわからず書いていたのが、自信をもって書けるようになったそうです。

筆者の感想

 「わかっていない」ことに教える側が気づき、「わかっていない」ということを本人が自覚できるように教えるって難しいことです。子供にわかるように教えているつもりになっていた自分に気が付きました。

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