玉そろばんを使った数の教え方

玉そろばんを使った数の教え方

100玉そろばん・120玉そろばんの効果や教え方(使いこなし)について。玉そろばんの選び方などすぐに実践できることを解説します。

十進法を学ぶ基礎になる。

玉そろばん以前の学習段階

 3〜4歳くらいの子供にとって例えばお風呂の中で1から100まで数えられるようになっただけでは、数の概念を理解しているとまでは言えません。単語の順番を暗記したようなものに過ぎないからです。そこからステージアップさせたいけれどどうしたらよいのか悩むところですよね。数の持つ意味を体感させるのに良い方法があります。

  • 物の個数を数えさせる。
  • レゴブロック(デュプロ)は大きさがちょうどよいです。色別に数えさせるのもおススメです。子供が「食べたいモード」にさえならなければお菓子でもいいと思います。

  • 物の順番を数えさせる。
  • ミニカーを並べさせて順番を数えさせるのはおススメです。

玉そろばんで10進法を学ばせる。

十進法を教えるには

 順番や個数の概念が定着してきたら十進法を学ばせましょう。
10個でひとまとまりのものを並列に並べていき、
10、20、30、40・・・と数えることをおぼえさせるのが十進法を学ばせる最短の方法だと思います。
この作業を飴玉などを使って教えるのは骨が折れる話です。もっと簡単に実現できるのが玉そろばんです。

玉そろばんとは

 串に刺した10個の玉が10本あるのが100玉そろばん。12本あるのが120玉そろばんです。10個の玉を1番〜5番・6番〜10番まで色分けされているものが使いやすいです。

色分けの意味

 将来的に桁の概念を教える際に本当の算盤が有効で、算盤を使うときに五玉の意味を教えなくてはならないからです。その前段階として玉そろばんレベルでは、例えば7という数字を数えるのに「1・2・3・・・7」ではなく「5・6・7」と数えさせたいわけですね。

玉そろばんと数式をセットで教える。

 玉そろばんを使う意味は十進法で数を数えて計算するところにあります。玉そろばんでできることは「数える⇒計算する」へのステップアップです。そこに目的を置くならば、数式の書き方も一緒に教えてしまいましょう。

足し算

30+5=35

  1. 「30+5=」と書かせます。
  2. 玉をお団子に見立てて

  3. 「お団子を30個にしてみて」と声をかけ、できなければやってみせます。
  4. 始めは1個づつ動かして30にしますが、何度もやって慣れてきたら1行(10個)ずつ動かす(10、20、30と)ことを教えます。
    ※左端にセロハンテープを貼った上から10、20、30、・・・120とマジックインクで目印を書き、確認しやすくしています。

  5. 「+5はお団子が5つ増えることだよ。」と教えやってみるように促します。
  6. できなければ何度でもやってみせます。

  7. 「30+5=35」を繰り返し練習させてできるようになったら類似問題をさせます。
  8. 「30+6=36」「30+7=37」「40+5=45」等々できるバリエーションを増やしていきます。

引き算

35−5=30

  1. 「35−5=」と書かせます。
  2. 玉をお団子に見立てて

  3. 「お団子を35個にしてみて」と声をかけ、できなければやってみせます。
  4. 足し算の事例と同様に慣れてきたら1行(10個)ずつ30まで動かして、残り5個を1個づつ足します。

  5. 「−5はお団子を食べてなくなることだよ。」と教えやってみるように促します。
  6. できなければ何度でもやってみせます。

  7. 「35−5=30」を繰り返し練習させてできるようになったら類似問題をさせます。
  8. 「36−6=30」「37−7=30」「45−5=40」等々できるバリエーションを増やしていきます。

玉そろばんなら繰り上がり・繰り下がりにとらわれる必要なし。

 上記の足し算引き算の例では、説明の都合上、繰り上がりや繰り下がりがありませんでした。しかしながら繰り上がり・繰り下がりはあってもかまいません。
 実際に教えてみるとわかりますが、玉そろばんは普通の算盤と違って1行が10個あるために繰り上がり・繰り下がりを意識せずに答がでてしまうのです。電卓を扱うのと似たようなものです。なので次のステップに進むためにも、玉そろばんは早い時期に卒業させたほうがいいと思います。
 玉そろばんは「十進法を学ぶ」&「足し算・引き算の存在を知らしめる」のに効果的ですが、あくまでも通過地点に過ぎません。自転車に乗る前に三輪車を与えるようなものでしょうか。

 

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